「トロロしんちゃん」がオープンしたのは2024年5月。以来、地元の人や観光客に人気のお店となっています。自宅横に造られた蔵風の店舗は真新しく木の香り漂う感じ。「杉 檜 欅 松 を使って侘び寂びを演出したかった」と店主の藤田さんは話されていました。清潔感があって入りやすいお店です。
店の後ろと横は店主所有の畑です。5アールの畑のうち2アール(約60.5坪)で大和芋を有機農法で栽培しているのだとか。ここで作った大和芋がお店のトロごはんと落し芋汁に使われます。
店の前のボードにメニューが出ています。
この日はメインのおかずがしょうが焼きでした。
トロロごはんと落とし芋汁は定番。それにおかず(しょうが焼きかどて焼きが選べます)と小鉢、コーヒーが付くセットになります。(1200円税込み)
取材の後、娘さんがデザインしたという暖簾も出来上がりました。建物の雰囲気ピッタリでセンスいいですよね。
藤田さんからいただきたショップカード(名刺)も同じデザインです。
店内はカウンター席と大きなテーブル席がありました。定員は9人ぐらいなので予約をして行った方がいいかもしれません。
カウンターの奥では藤田さんが調理をする様子も見られます。ときおりカウンターのお客様と会話もされ、和やかな雰囲気でした。
天井が高いのでゆったりとした雰囲気の店内となっています。
さて、ほどなくして提供された「トロロ定食」ですが、まず器の美しさに目を惹かれました。どれも重厚感がありお料理を引き立ててくれる感じです。
主役の大和芋は白くツヤツヤしていて新鮮そう。
どの料理も繊細な味付けで上品な印象を受けました。さらに食材の切り方が揃っていたりと細やかな心遣いが感じられました。まるで高級な料亭にでも行ったかのよう?味も美味しく贅沢な気分が味わえて、これで1200円は安いと思いました。
大和芋を丸めたものを味噌汁と一緒に煮こんだ「落し芋汁」。他のものを加えず丸めただけで団子状になるなんて不思議ですよね。フワフワで美味しかったです。
有田焼の醤油入れが可愛い。細かな所までこだわりが感じられます。
食後のコーヒー。こちらは萩焼のカップでした。
アイスも選べます。
神河町役場を退職された藤田さんは「有機農業をやってみたい」と山芋づくりに挑戦することに。収穫してから1年間も保存が効くという大和芋を選び、朝来市にある兵庫県北部農業技術センターから種芋をもらい2023年春に植え付けを行ったのでした。根菜類を育てるのに良いとされる「保田ぼかし」という栽培方法を取り入れたところも役場の農林政策課で得た知識がものをいったようです。これは米糠と油カス、魚粉、牡蠣石灰を粉状にしたものを発酵させ、牛フンと一緒に植え付けのときに畑の畝に沿って撒くといった栽培方法。有機農業と共にこちらの栽培方法も手間がかかりそうですが、その分美味しい大和芋ができるのでしょう。
1年目にして300㌔もの大和芋が収穫できたそうです。お世話になった方々に分け、種芋を取り、店で使う1年分の大和芋を確保するのに十分な量だったといいます。1年目から栽培に成功するなんてさすがです。
店主の藤田さんの思いが詰まった大和芋のトロロ定食、ぜひ味わってみてください。きっと満足できます。
土日は9:00~モーニングもあり。
営業日の17:30~20:30は夕食タイム。そして居酒屋「しんちゃんbar」も開店されます。トロロごはんやマグロの山かけ、トロロすき焼きなどお酒なしでもOK 。女子会も大歓迎だそうです。 お2人さまから6名さままで事前予約制となっています。
店名 | トロロ しんちゃん |
住所 | 兵庫県神崎郡神河町山田」527-2 |
電話番号 | 0790-32-2627 |
営業時間 | ランチ11:00~14:30 夕食・居酒屋タイム17:30~20:30 |
定休日 | 月曜日 火曜日 水曜日 |
駐車場 | 有 |