播但線JR新野駅から徒歩18分。昔ながらの集落の中にひっそりと佇む平屋造り古民家宿が2023年12月9日にopenした「こころ」です。宿の近くは里山が広がりとても静か。田舎でのんびりと「暮らすような旅」を目的としている人にはピッタリな宿となっています。
中に入ると広い玄関と昭和ガラス戸で仕切られた部屋がまず目に入ります。異なる模様がパッチワークのようにはめ込まれたガラス戸は最初の家主が入れたものですが、昭和のレトロ感がいい具合に醸し出されています。
一棟貸しで最大8名までの定員となっていますが、広さは申し分ありません。ダブルベッド2台を備えた寝室と大小の和室のリビング、広めのダイニングキッチンと浴室に洗面所、トイレ、そしてハンモックもある中庭ポーチもあります。ゆったりとした気分で何日でも泊まりたくなる空間となっています。。
可愛い絵の描かれた窓&中庭ポーチ。室内を明るく広く見せてくれる効果があります。ガラス戸の可愛い絵はかつてのオーナーの手描きされたものが残されています。冬は暖かい飲み物を持って、夏には冷たいビールを片手に・・・庭よりも手軽に外の雰囲気を味わえるのが嬉しい。
2つある寝室はかなり広い!ゆったりとした気分で眠ることができそうです。ダブルサイズのベッドは2人で寝ても余裕の広さです。
冬場は寒い日のために袢纏(はんてん)の用意もあります。特に海外の方に人気とか。
昔の日本家屋には欠かせなかった床の間。日本情緒たっぷりで海外の方に喜ばれそう。ここには地域アーティストの作品が不定期で展示されます。
神河町は瓢箪と縁の深い町でもあります。全日本愛瓢会理事で兵庫県支部長の大中政實さんも在中されており、令和5年6月には第48回全日本愛瓢展示会も開催されました。町内各所で珍しい形の瓢箪を見ることができます。
「こころ」でも令和6年に期間限定で瓢箪を展示しました。
冬の和室にはこたつが。家族やグループ間での一味違った団欒が期待できるかもしれません。廊下の窓の外にはお庭が。その向こうには杉林が広がっています。廊下の椅子に腰かけてのんびりと日向ぼっこしてみるのもいいでしょう。
キッチンの大きなテーブルでは大勢での食事会も可能です。イスラエルの方が地域の方を招いて自国の料理をふるまったこともあったそうです。「こころ」には欧米やアジア、その他の国々から宿泊に来るそうです。料理を前にしたら人種の壁も軽く飛び越えられそう?ですね。
洗面所、浴室、トイレなどは綺麗にリニューアルしてあるので気持ちよく使うことができます。
部屋のあちこちで感じられる「和」のテイストがいい感じです。
神河町は星が綺麗な町としても定評があります。特に「こころ」の付近には灯りがあまりないので天気の良い夜には星が降るような夜空を楽しむことができます。望遠鏡がいつも廊下に置いてありますので心行くまで星空を堪能できます。
付近の集落は神河町の中でも特に昔ながらの雰囲気を残した地区です。日本の田舎の原風景に日本人ならどこか懐かしい感じがすることでしょう。海外の方にも喜んでもらえること間違いなしの心安らぐ景色。空気もいいので宿で自転車をレンタルし、サイクリングもおすすめです。
少し足を伸ばせば、4月頃から10月頃までJR新野駅の近くの用水路でダイナミックに水を汲み上げる水車を見ることもできます。
「地域体験オプション」ができるのも「こころ」の魅力の一つです。内容は和菓子造りや絵手紙体験、ほら貝、尺八体験、茶道体験付の地域の方の自宅訪問、日本舞踊見学、日本語レッスン、和紙手作りキーホルダー体験など実に様々。講師は地域の方で、予約のときに希望があれば調整をし双方の都合があえばオプションとして受け付けているそうです。どれも魅力的な体験ばかり。特に日本の文化触れたいという海外の方にとっては嬉しいに違いありません。さらに講師をしてくれる地域の人の楽しみや収入にもなっているそうで、まさに一石二鳥のようです。
異文化交流は海外からの移住者が増えてくるこれからの日本にとってますます重要になってきます。テレビのニュースなどを見て、よい印象をもっていなかった国でも、実際にその国の人に会うと印象が変わったり…。
「田舎暮らしを体験してみたい」という都会に住む日本人の心の癒しとなる宿だけでなく、「こころ」のような異文化交流も視野に入れたゲストハウスも今後重要な役割を担ってくるように思いました。
*オーナーの紹介
施設名 | 暮らす宿 こころ |
住所 | 兵庫県神崎郡神河町新野608 |
URL | https://linktr.ee/CocoroKamikawa |
駐車場 | 有 |